国道ピックとのりもの

2013.08.04〜05北九州編


あれ、船に乗るのが目的…だったっけ?
2013年8月4〜5日
●入手ピック:国道202
●移動手段:新幹線(バリ得こだま=500系)、福岡の電車、フェリー(名門大洋フェリー=フェリーきょうと2)
●方面:北九州


 船に乗りたい。
 あれ、目的は、なんだったっけ?

 いや、乗船記録は3週続いた。4週って、なんかほぼ1か月で、きりがいいじゃない。しかも、先週は乗船したのはしたが、近距離のジャンボフェリーだけである。

 あぁ、船に乗りたい…。

 ということで、無理やり福岡でR202のピックを見つけ、バリ得こだまなる、7000円前後で関西から福岡県まで行ける切符も探し出し、こじつけで名門大洋フェリーに乗るきっかけを作った。


 行きは往年のスター、500系。0727に新大阪を出発する。相変わらず目の前にすると、未来的なスタイルじゃわ。いまだにたくさんの人がカメラを向けている。

 ただし、都落ちはあらがいようのない事実。こだまは車内販売や自動販売機もない。もっとも、岡山駅では20分以上も通過待ちをするなど、皮肉にも買い物には困らないわけだが。結局新大阪〜博多まで5時間近くかかるのだが、まぁそれでも高速バスよりは早くてしかも一般の高速バスよりは安いんだから、間違いなくバリ得だ。もちろん、飲酒も問題ないし。徳山ではふく天にぎりなどを買ってみたり。この自由さは、のんびり鉄道旅の醍醐味だな。



 福岡は、電車のダイヤが乱れるほどの豪雨。地下鉄はいいが、相互乗り入れ先の筑肥線が接続よくない。ま、おかげで筑肥線では、3編成しかないらしい303系を拝める余裕もあったりもしたけどね。




 そうそう、福岡市営地下鉄も1日乗り放題乗車券があったんだけど、間違って買っちゃって、払い戻しをしたいって言ったら、そのまま券売機に入れなおせ、と。へぇ、すごい、券売機で返金されたよ。


 名門大洋フェリーは、大阪南港と新門司の間を1日に上下2便ずつ就航している。かつかつに詰めれば1便も間に合う勢いだったが、念のため2便にしたら、それが正解だったようで。イオンモール伊都のヨシダ楽器で、“目的”のR202ピックをゲト。電話で聞いたとおり、厚さが2種類ある。このケースは初めて。とりあえず両方とも抑えた。このあたり、自分で弾かないからイマイチ感覚がわからない。

 福岡〜小倉への移動は、西鉄貝塚線などを乗り継いでみた。
 うん、実は乗り鉄の血も混ざっている。西鉄はたぶん初めて。かわいい電車。

 福岡〜北九州は、数十kmの間に(平成合併によらない)政令指定都市が並ぶ、首都圏と京阪神以外ではここでしかないシチュエーションで、都市間輸送も興味あり。都市内ローカル色強い西鉄からJRの811系快速に乗り換えた。JR九州らしい凝ったデザインの外観も、中は223系新快速なんかと変わらない。8両編成に人がわらわら乗っているのも、似たような感じ。さすがに快速っぷりは新快速には及ばぬが。旅客線のほか、貨物線も並行していて、EH500ともすれ違った。関門トンネル用に配備されたんだっけ。



 小倉では、何かの祭とバッティングしたみたい。盛り上がっている。このごちゃごちゃした感じ、独特。個人的には嫌いじゃないけど。一応何件か楽器屋に入ってみたが、国道ピックは見つからなかった。R199やR200なんかがあったみたいなんだけどなぁ。


 小倉駅北から新門司までは無料の送迎バスが出ている。
 夏休みではあるけれど、お盆でもないし、そもそもフェリーなんだから自家用車利用が多いんだろうし、しかも関西着が月曜とあって、そんなに利用客はいないかと思っていたが、意外にもバスは3便にもなっていた。なるほど、学生の部活での利用なんかが結構あるみたいだ。
 バスにゆられてしばし、日本海側から峰を越えて瀬戸内側の寒村といった雰囲気(といっても、北九州市内なのだが)の新門司港には、すでにフェリーきょうと2がゆったりと出航に備えてたたずんでいた。

 乗船手続きの列に並んでいた前の中年男性は、「11人」とか言っているが、やはり学生の部活引率らしい。徒歩乗船は、手続きが済んだら自分のご都合で船内へ。
 このクラス(1万t級)のフェリーは、エントランスが吹き抜けになっていて、リゾートホテルを思わせるような曲線美の豪華な階段が備わっていることが多いが、フェリーきょうと2は、そのような開放的な演出はなく、カジュアルな印象である。しかしまた、レストランスペースとの仕切りがなかったり、共有スペースもゆったりとしていて、フロア自体に閉塞感はない。「シティライン」を謳うだけあって、シティホテルのようなイメージでまとめているのだろうか。

 船内はやはり人が多く、学生は制服だけでも2種類はいる。学校単位じゃなくてクラブでの利用もあるようだ。貸し切りの表示なんかを見ても、中学生くらいから大学生まで、結構な数の学生が利用しているのは確かだ。

 グレードはやはりいわゆる2等寝台をチョイス。通路を挟んで両サイドに、2段ベッドが垂直方向に並ぶ。おもしろいのは、上下で開口部を互い違いにして、上段へは階段状のアプローチとなっている。ラッキーなことに、端にわりあてられたので、隔離感が非常に高い。

 荷物を開放するとまずは大浴場へ。サウナこそないが、ボディソープ等も備わり、必要十分。
汗を流したらその足でレストランへ。1500円のバイキング方式で、呑ん兵衛一人旅は、こちらのスタイルの方がいろんな肴をチョイスできて好都合だ。
 酒類は別で、生ビールは最近船でよく見る自動販売機。グラスが紙コップではなく、ジョッキを冷凍庫で冷やしてくれていた、粋な計らい。ゆったり晩餐を楽しみ、船内を一通りじっくり散策して、床に就いた。関西〜九州航路は12時間程度の航海が多く、これくらいが一番ゆったりと時間をすごすことができる。


 翌朝、明石海峡大橋をくぐるあたりではすっかり夜が明けていた。
前方に、見慣れぬカラーリングのフェリーが見え、それに追いつくようだったからしばらく観察していたら、中国と結ぶ新鑑真だった。神戸に向かうのかな。足はこちらの方が速いよう。


 規則正しく生活させられている(?)学生が多いからか、朝の洗面所はゴタゴタしている。隙を縫って身支度を整え、船内でパンフレットなど物色しているうちに、僚船の1便とオレンジフェリーの待つ南港フェリーターミナルに着岸した。

 名門大洋フェリーは、関西〜新門司間を阪九フェリーと競合関係にあるゆえか、価格がリーズナブル。学生の利用も、それは大変いい思い出になるだろう。そういった使い方が浸透し、また、船のよさが若い世代に伝わることは、いいことだと思う。