今週も、船に乗ります |
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2013年7日21〜22日 |
●入手ピック:国道32号 ●移動手段:CRM80、フェリー(ジャンボフェリー=こんぴら2、オレンジフェリー=オレンジ7) ●方面:四国 |
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20日土曜夕方、仕事中にわがケータイが鳴る。 相棒に出てもらったら、以前国道ピックを問い合わせた際、「今はないが入ったら連絡します」と言ってくれていた島村楽器イオンモール綾川店からだった。 相棒は、「明日行くから置いておいてくれ」と返事してしまった。 しゃーないなー、今週も船に乗らなあかんやんww ということで、ジャンボフェリーにて四国上陸を企図した。 ジャンボフェリー、向こうでの活動を考えると、神戸発深夜の0100か、翌0600発のどちらかなんだが、航海は4時間程度と眠るには短く、0100便は睡眠不足かつ向こうについてからの早すぎる時間の消化がちょっと不便。一方0600便は朝が早いのがきついんじゃが、夏休み特別ダイヤで0800発になるそうだ。とりあえずこちらにした。 0500ごろ起床し、早朝のR2を一路神戸へ。日中は信号の少ないR43のほうがペースがいいが、深夜帯はバカ信号の連続で、むしろR2のほうが速い。テンポよく神戸港に到着し、ささっと乗船手続きを終えて船内へ。この1便は、小豆島に寄港し、島に向かう人々が多数利用するようで、結構混んでいる。四輪の前に乗船できたので、窓際でコンセントのある位置を抑えた。 ジャンボフェリーは、個室もあるにはあるらしい。しかし元々ドライバーズルームを、便限定で開放しているとかで、あまり積極的ではないよう。4時間程度ではあるし、基本的には和室と称する、いわゆる2等の雑魚寝広間を利用することが多い。4時間というのは中途半端で、寝るには短く、かといって起きているともてあます長さ。設備もレストランや大浴場などは備わっていない。 寝不足だし、寝るしかないか。 小豆島に寄港し、ごっそり人が降りると、船内はガラガラで静粛につつまれる。 むしろ寝るにはこのほうが都合いいが、船内を散策しつつ、残り1時間ほどの航海を楽しむ。 ジャンボフェリーは、屋上部分も展望スペースとして開放していて、つまり船橋より高い位置に出ることができる。屋上には、地元芸術家がデザインしたらしい、ゆるきゃら?が鎮座していた。 加藤汽船が撤退したジャンボフェリーだけれど、いろいろと工夫しているのが見えるな。 国道沿いのうどん屋で讃岐うどんを食べ、ゆるりイオンモール綾川内島村楽器さんでR32国道ピックを手に入れても、まだまだ日が高い。 その気になりゃ、再びジャンボフェリーで帰れなくもないが、いやいや、今回の本命はオレンジフェリーの乗船ですよ。ゆる〜りCRM80を西に走らせ、オレンジ7のたたずむ東予港には日没のころに辿りついた。 オレンジフェリーの大阪〜東予ほか関西航路は、航行距離こそ300kmを切っていて、これが「日本長距離フェリー協会」の定義する「長距離フェリー」には当たらないらしいのだが、航海は8時間ほどあり、船も1万t級で他の瀬戸内海航路を行く長距離フェリーに匹敵する豪華な船を就航させている。さらに、航海時間はともかく、2200ごろ出航に対して2000から乗船させてくれ、0530ごろ到着後も0700まで船内休憩させてくれるから、船の時間としてはたっぷり楽しめる設定。 2000乗船開始と同時にCRM80をランプウェイに滑り込ませ、エレベーターで客室に上がる。適度に豪華な演出をされたエントランスは、開放感あるスペースの使い方で、清潔感も高く、それだけでわくわくする。 この船がねぇ、個人的にはかなり評価高いです。 大浴場やレストランが備わるのはもちろんだが、浴場にサウナがあるのは、他ではあまり見ない。レストランメニューも、「冷凍食品は使っていません」アピールが象徴するように、なかなか凝っていて、しかもうまい。 ここのラーメンなんか、絶品だよ、それだけ食うために船に乗りたくなるくらいだ。 2等寝台は、一室定員8人で、通路を挟んで2段ベッドが4台ずつ並ぶ。荷物を開放すると、まずは風呂へ。一番風呂で、気の向くままにサウナで汗を流す。 さっぱりしたら、レストランで食事。バイキングではなくカフェテリア方式で、日替わりメニューも充実しているが、タイミングを外すと人気アイテムは売り切れてしまう。今回は2000乗船だから選びたい放題。以前食いそびれたローストビーフなどをチョイスし、生で一人乾杯。ハムやドレッシングなども地元愛媛の名品をこだわって使用しているらしく、旅気分を煽る。 ゆるり呑んでほろ酔い気分になったら、最後の締めはやっぱりラーメン。おなかいっぱいなんだけど、しっかり出汁をとったしょうゆベースのスープは、つい最後まで一滴の凝らず飲み干してしまう。 一人旅の呑ん兵衛的には、多彩な肴を少量ずつ楽しめるバイキング方式の方が一般には好都合なんだけど、オレンジフェリーはそんなこと関係なしに、レストランがんばっている。 食事を終えたらようやくちょうど出航しようか、というタイミングとなったので、出航の様子を画像に収めたりしつつ、船が動き始めるのを肌で感じながら四国を後にした。 比較的ぐっすり眠って翌朝、明石海峡大橋通過の案内で目覚める。 本四3橋を船から、もう何度も見上げているけれども、それでも起きたならせっかくだから見物。改めて、大きい。よく作った。瀬戸内の海には、漁をしているだろうたくさんの小型船がおり、遠方には夜明け目前の神戸がかすんで見える。 大阪南港まであと一息。身支度を整え、入港に備える。オレンジ7は、トイレや洗面所なども清潔感が貫きとおされていて、気持ちいい。 南港フェリーターミナルには、一足先に到着した名門大洋フェリーのフェリーきたきゅうしゅうが待っていた。ゆっくり着岸し、オレンジ7の一晩は終了。 航海時間こそ短めだけれども、その前後の時間を有効に使わせてくれ、気持ちの良いサービスを用意するオレンジフェリーは、その距離だけ見れば格上の関西〜九州航路にも劣らぬ快適な旅を提供してくれる。それでも近年、昼便を廃止したり、あるいは大阪発着の新居浜寄港を取りやめたりと、苦しい事情なのはそうなんだろう。 だからこそ、その快適さを知った人間としては、これをアピールしなければならないね。 |
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